2015年7月23日木曜日

Clouds



書いては消してを繰り返した投稿。
迷いましたが、皆様に見ていただける形でも残したいと思い、アップロードします。




先週、声楽の恩師の訃報を受けました。
まだ実感がありません。

まず私の中に浮かんできた先生の言葉は、
「泣いてる暇があったら歌いなさい」でした。
その日、私は泣きながら歌いました。
本当は喉に良くないのは分かっていましたが、歌わずにはいられませんでした。
レッスン中やその他の色々なことですぐにめそめそする私に、
「なにくそ、今に見てろ、と思って歌いなさい」とも、よく言ってくださいました。

先生はキャスター・スーパーマイルドのボックスのタバコと、
濃いめのコーヒーをそばに置いていつもレッスンしてくださいました。
しばらくレッスンすると、
「まぁ、休みなさい」と言ってタバコを吸い、コーヒーを飲み、
歌っていた時より長い間話したりすることもよくありました。

レッスンしながら「なんか変だな…」と言って、自分でピアノの調律を始めることもありました。
そんな先生って、他にもいるんでしょうか。

14歳の頃に声楽を始めて、大学進学で上京していたのが10年間、
そして帰郷してからも、毎年の夏の発表会には皆勤賞で参加していました。
先生の教室の発表会ではいつも、自分には少し難しいかな…という作品を選曲し、背伸びをして歌っていました。
「若いうちにたくさん恥をかきなさい」ともよく言ってくださっていたので。
数年に一度は褒めてくれたり、それ以外はめっためたに言われたり、
ある時は叱られ、たった一言しか言ってくれなかったり…
全部の言葉があたたかくて、本当にありがたい、私の宝物です。

先生に、お礼と色々な想いを伝えてきました。

飽きっぽく、テキトーな性格の私ですが、
音楽だけはずっと続けいくだろうなと確信しています。
先生の生徒です!と胸を張って言えるように、
練習と勉強、そして表現を、がんばりますね。

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